新着記事What's New
- 気鋭の群像Young Japanese Hematologist
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造血、骨細胞、ニッチ、末梢神経の関連を追究 研究成果を造血器腫瘍の解明に生かし治療介入に挑む(後編)淺田騰(岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 血液・腫瘍・呼吸器内科学 准教授)2025.08.28この研究を神戸大で3年間続けたのち、2011年に岡山大病院輸血部に戻ってからも、診療を行う傍ら継続し、2013年に学位を取得しました。私は骨髄微小環境の研究をさらに深めたいと考え、片山先生に相談したところ、先生ご自身が留学していた、Albert Einstein College of MedicineのPaul S. Frenette先生を紹介していただきました。
- 学会レポートCongress Report
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EHA2025レポート① Late-breaking Sessionトアルクエタマブ+テクリスタマブ併用療法は髄外病変を伴う再発・難治性多発性骨髄腫に有効Shaji Kumar(Mayo Clinic Rochester, Department of Hematology, Rochester, USA)2025.08.21骨構造に隣接しない軟部組織にクローン性形質細胞が浸潤する“真性髄外病変”を有する多発性骨髄腫(MM)患者は、こうした髄外病変を有さないMM患者に比べて予後不良であることが報告されている。2025年に発表されたリアルワールド試験では、三剤(プロテアソーム阻害薬、免疫調整薬、抗CD38抗体)に抵抗性で髄外病変のある再発・難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者は、全奏効率(ORR)が低く、無増悪生存期間(PFS)中央値および全生存期間(OS)中央値は、髄外病変を有さない患者のほぼ半分にとどまることが明らかにされている。
- 気鋭の群像Young Japanese Hematologist
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造血、骨細胞、ニッチ、末梢神経の関連を追究 研究成果を造血器腫瘍の解明に生かし治療介入に挑む(前編)淺田騰(岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 血液・腫瘍・呼吸器内科学 准教授)2025.08.21血液内科医として5年間勤務した後、岡山大学大学院に進学し、神戸大学血液内科で骨髄における造血幹細胞と骨細胞との関連についての研究を開始した淺田騰氏。その後、米国で骨髄内ニッチ、さらに末梢神経系による造血調節のメカニズムの解明に取り組み、一連の研究成果は国際的に高く評価されている。岡山大学に戻った現在は、これらの基礎研究を白血病など造血器腫瘍の病態解明に生かし、ニッチを介した病態制御の研究に取り組んでいる。
- 血液学の最新論文New Reports On Hematology
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2025年4月後半〜7月前半分を掲載しました2025.08.21
- 新薬情報New Drug
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2025年7月に承認および承認申請された血液領域の医療用医薬品・再生医療等製品はありませんでした2025.08.21
- 学会レポートCongress Report
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骨髄腫学会2025 レポート③ シンポジウム4「医師主導臨床研究推進の現状と課題」JSCT、JCOG、JSH、KMF、KTMMの活動を報告 研究促進に向けた課題や解決への取り組みを提言2025.08.07シンポジウム4「医師主導臨床研究推進の現状と課題」では、JSCT、JCOGによる2つの介入研究、JSH、KMF、KTMMによる3つの観察研究を主導した5人の研究者が、それぞれの医師主導臨床研究の現状と今後の取り組みについて解説した。また、多施設共同研究や臨床第Ⅲ相試験の推進、若手医師の参加促進に向けた課題と解決策が提言された。
- この論文に注目!Focus On
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2025年8月の注目論文前田嘉信(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 血液・腫瘍・呼吸器内科学 教授)2025.08.07血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2025年8月分は、前田嘉信氏が担当します。
- あなたはどう考える? みんなはこう考えるClinical Question
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Case #10低リスク骨髄異形成症候群に伴う貧血に対する治療血液領域の実臨床では、どのように治療方針を立てるべきか判断に迷う場面も多いことでしょう。「あなたはどう考える?みんなはこう考える」は、明確な指針がでていない領域や、新しい研究が次々に発表されつつある領域で、日常診療で判断に迷うようなClinical Questionを専門医に出題いただき、先生方がどのようにお考えになるのかご意見を投票していただくコンテンツです。投票結果とご意見の一覧は、投票期間中と投票締め切り後にご覧いただけます。低リスク骨髄異形成症候群性の貧血、どう対応する?出題・解説:宮﨑泰司(長崎大学 原爆後障害医療研究所 教授)2025.07.31投票は締め切りました第10回目は、長崎大学 原爆後障害医療研究所 宮﨑先生に「低リスク骨髄異形成症候群に伴う貧血に対する治療」について出題していただきました。多くの先生方のご投票とご意見の投稿をお待ちしています。
- 学会レポートCongress Report
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骨髄腫学会2025 レポート② シンポジウム2「骨髄腫におけるゲノム医療 and Beyond」多発性骨髄腫におけるゲノムパネル検査の実装と課題 ― 診断・予後・治療戦略にどう活かすか ―2025.07.31シンポジウム2では、「骨髄腫におけるゲノム医療 and Beyond」をテーマに、2025年3月に保険適用となった造血器腫瘍専用の遺伝子パネル検査「ヘムサイト」の臨床使用を見据えた議論が行われた。多発性骨髄腫(MM)における遺伝子パネル検査の有用性について、開発に携わった医師や骨髄腫学会ゲノム委員を務める医師ら3名が講演し、続いて総合討論が展開された。
- 学会レポートCongress Report
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骨髄腫学会2025 レポート① シンポジウム1「日本における新薬開発推進の課題」日本における治験と新薬開発の現状と課題 国際共同治験参加促進と患者参画に向けた最新動向2025.07.24シンポジウム1では「日本における新薬開発推進の課題」をテーマに、アカデミック臨床研究機関(ARO)、医薬品医療機器総合機構(PMDA)、製薬企業、患者団体、医師それぞれの立場から5人の演者が登壇し、治験の現状や課題について講演した。講演後は、PMDAのパネリストを加えた6人による総合討論が行われ、各ステークホルダーの視点から活発な意見交換がなされた。
- 学会カレンダーCongress Calendar
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2025年7月〜12月開催分を掲載しました2025.07.24
- 学会レポートCongress Report
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第22回日本臨床腫瘍学会学術集会 レポート⑥シンポジウム 3「血液がんゲノム医療と治療の新展開」後半急性骨髄性白血病における個別化治療の進化 標的治療とゲノム解析による新たなアプローチ2025.07.172025年3月、本邦でも造血器腫瘍に対するNGSパネルシーケンシングが保険適用となり、診断・治療の個別化に向けた実臨床での活用が本格的に始まった。では、造血器腫瘍における個別化医療は現在どこまで進展し、どのような課題を抱えているのか。本シンポジウムには4人の演者が登壇し、最新の知見と臨床応用の現状について発表が行われた。本稿ではその後半として、国立がん研究センター東病院の南陽介氏とGeorgia Cancer CenterのJorge Cortes氏による講演をレポートする。
- 血液学の最新論文New Reports On Hematology
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2025年4月〜6月分を掲載しました2025.07.17
- 学会レポートCongress Report
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第22回日本臨床腫瘍学会学術集会 レポート⑤シンポジウム 3「血液がんゲノム医療と治療の新展開」前半NGSパネル保険適用で進む造血器腫瘍診断の個別化2025.07.102025年3月、本邦でも造血器腫瘍に対するNGSパネルシーケンシングが保険適用となり、診断・治療の個別化に向けた実臨床での活用が本格的に始まった。では、造血器腫瘍における個別化医療は現在どこまで進展し、どのような課題を抱えているのか。本シンポジウムには4人の演者が登壇し、最新の知見と臨床応用の現状について発表が行われた。本稿ではその前半として、名古屋大学の加留部謙之輔氏とBostonGene社のNathan Fowler氏による講演を中心にレポートする。
- この論文に注目!Focus On
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2025年7月の注目論文木崎昌弘(埼玉医科大学 名誉教授/よみうりランド慶友病院 副院長)2025.07.10血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2025年7月分は、木崎昌弘氏が担当します。