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白血病の治療と研究に挑み続けた45年 化学療法から分子標的薬への変遷を見届けて(後編)薄井紀子(東京慈恵会医科大学 客員教授、国領医院 院長)2026.04.16研究に夢中になっていた頃に、日本成人白血病共同研究グループ(JALSG)を設立された大野竜三先生がNCIを訪問され、「研究も大事だけど、このままだと臨床を忘れてしまうよ」と話されました。私は「そうですね。今取り組んでいる研究がもうすぐ一区切りとなるので、そうしたら帰ります」と答え、92年9月に帰国しました。4年間臨床を離れていたので、現場感覚を取り戻す意味もあり、93年4月から95年6月まで大森赤十字病院に第2内科部長として派遣されました。
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白血病の治療と研究に挑み続けた45年 化学療法から分子標的薬への変遷を見届けて(前編)薄井紀子(東京慈恵会医科大学 客員教授、国領医院 院長)2026.04.16「この人に聞く」のシリーズ第23回は、東京慈恵会医科大学 客員教授/国領医院・院長の薄井紀子先生にお話をうかがいました。薄井先生は慈恵医大を卒業後、癌研究会附属病院などで最新の化学療法や免疫療法を学び、米国NIH/NCIに4年間留学しました。帰国後は、慈恵医大附属病院血液腫瘍内科で十数年間、診療と臨床研究に携わり、慈恵医大附属第三病院に移ったのちも教授として診療と臨床研究を続けました。「女性医師には人生のターニングポイントはいくつもあるが、仕事を続けてほしい。進む道は自分で考え決めることが大切」と呼びかけます。
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ASH2025注目テーマ⑩ 日本からの演題「#1259」aPL陽性または血栓症既往を有するITP患者では、TPO受容体作動薬により血栓リスクが増加する可能性吉田正宏(札幌医科大学 内科学講座 血液内科学分野)2026.04.09免疫性血小板減少症(ITP)は血小板減少に伴う出血を特徴とする一方で、血栓症リスクの上昇も報告されている。ITP治療では血小板産生を促進するトロンボポエチン受容体作動薬(TPO-RA)が広く用いられているが、血栓イベントとの関連については議論がある。札幌医科大学の吉田氏らは、実臨床における新規診断ITP患者の血栓イベント発生率およびそのリスク因子を明らかにする目的で、多施設共同後方視的研究を行った。その結果、TPO受容体作動薬は、抗リン脂質抗体(aPL)陽性または血栓症既往を有するITP患者において、血栓リスクを高める可能性が示された。
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ASH2025注目テーマ⑨ 日本からの演題「#28」患者由来iPS細胞と全ゲノムシーケンスにより、PNHの造血障害に関わる遺伝子異常を同定廖紀元(東京大学 医科学研究所)2026.04.09発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)は、phosphatidylinositol glycan class A(PIGA)遺伝子など、グリコシルホスファチジルイノシトール(glycosyl phosphatidylinositol:GPI)合成に関わる遺伝子に変異を有する造血幹細胞(HSCs)のクローン性の拡大を特徴とし、GPIアンカー型蛋白(GPI-APs)である補体制御因子CD55、CD59が欠損した赤血球が自身の補体による攻撃を受けることで、主徴である溶血性貧血をきたす難治性血液疾患である。
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2026年4月の注目論文(Vol. 1)柴山浩彦(国立病院機構 大阪医療センター 血液内科科長/輸血療法部長)2026.04.09血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2026年4月分(Vol. 1)は、柴山浩彦氏が担当します。
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新アドバイザリーボードメンバー就任のお知らせ2026.04.02アドバイザリーボードに、新たに加藤元博先生(東京大学大学院 医学系研究科 小児医学講座 小児科学分野 教授)をお迎えいたしました。
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ASH2025注目テーマ⑧ 注目演題「#683」未治療および再発・難治性CLL/SLLにおいて、ピルトブルチニブはイブルチニブに対しORRの非劣性を達成―BRUIN CLL-314Jennifer Woyach(The Ohio State University Comprehensive Cancer Center, Columbus, OH, USA)2026.04.02未治療(TN)および再発・難治性(R/R)慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)を対象とした第III相試験BRUIN CLL-314において、ピルトブルチニブは全奏効率(ORR)で、イブルチニブに対する非劣性を示した。ORRは各集団でピルトブルチニブ群が高く、無増悪生存期間(PFS)もピルトブルチニブ群の改善傾向を示した。これは、CLL/SLLに対して共有結合型BTK阻害薬(cBTKi)と非共有結合型BTKiを直接比較した最初の無作為化第III相試験の結果で、米国・オハイオ州立大学総合がんセンターのJennifer Woyach氏が報告した。
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ASH2025注目テーマ⑦ 注目演題「#466」再発・難治性濾胞性リンパ腫に対するエプコリタマブ+R2、PFSを有意に改善し増悪・死亡リスクを79%低減―EPCORE FL-1Lorenzo Falchi(Lymphoma Service, Memorial Sloan Kettering Cancer Center, New York, USA)2026.04.02再発・難治性の濾胞性リンパ腫(FL)において、T細胞上のCD3とB細胞上のCD20に結合する二重特異性抗体であるエプコリタマブとリツキシマブ+レナリドミド(R2)併用による固定期間投与(12サイクル)は、R2単独よりも有意に無増悪生存期間(PFS)を延長したことが、日本も参加したグローバル第Ⅲ相試験であるEPCORE FL-1試験で明らかになった。
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2025年12月後半〜2026年3月前半分を掲載しました2026.04.02
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ASH2025注目テーマ⑥ 注目演題「#439」成人Ph+ALLの初回治療はchemo-freeへ 第III相試験GIMEMA ALL2820で有効性を確認Sabina Chiaretti(Sapienza University, Rome, Italy)2026.03.26新規診断の成人フィラデルフィア染色体陽性(Ph+)急性リンパ性白血病(ALL)患者において、ポナチニブとブリナツモマブを用いるchemo-freeレジメンが、イマチニブ+化学療法による標準治療を上回る成績を示した。第III相GIMEMA ALL2820試験では、血液学的完全寛解(CHR)率、MRD陰性化率、死亡率、無イベント生存(EFS)、全生存(OS)でchemo-free群が良好であり、イタリア・サピエンツァ大学のSabina Chiaretti氏は、「成人Ph+ALLに対する新たな標準治療になり得る」との見解を示した。
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ASH2025注目テーマ⑤ 注目演題「#343」急性骨髄性白血病におけるMRDはOSの代替評価項目となり得るか 非移植患者ではMFC-MRDとOSに強い相関Jesse Tettero(Amsterdam University Medical Center, Department of Hematology, Amsterdam, Netherlands / Virginia Tech FBRI Cancer Research Center, Washington, DC, USA)2026.03.26急性骨髄性白血病(AML)では、近年、支持療法や移植管理の進歩に加え、FLT3阻害薬やIDH阻害薬などの導入により治療成績の改善がみられている。一方で、新規薬剤の開発における臨床試験の主要評価項目は依然として全生存期間(OS)であり、薬剤承認までに長期間を要することが課題となっている。こうした背景から、より早期に治療効果を反映し得る信頼性の高い代替評価項目の確立が求められている。オランダ・アムステルダム大学医療センター/米国・バージニア工科大学 FBRIがん研究センターのJesse Tettero氏は、微小残存病変(MRD)がAMLにおいてOSの代替評価項目となり得るかを、欧州の無作為化比較試験を統合したHARMONY Allianceのメタ解析により検証した。
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2026年3月の注目論文宮﨑泰司(長崎大学 原爆後障害医療研究所 教授)2026.03.26血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2026年3月分は、宮﨑泰司氏が担当します。
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2026年3月〜8月開催分を掲載しました2026.03.26
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ASH2025注目テーマ④「Late-Breaking Abstracts Session #6」再発・難治性多発性骨髄腫へのテクリスタマブとダラツムマブ併用療法 PFSを有意に改善、6カ月以降PFS曲線はプラトーにMaría-Victoria Mateos(Hospital Universitario de Salamanca, Salamanca, Spain)2026.03.19再発・難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者に対し、テクリスタマブとダラツムマブ(Tec-Dara)併用療法は、ダラツムマブとデキサメタゾンにポマリドミドまたはボルテゾミブ(DPd/DVd)の併用療法と比較し、無増悪生存期間(PFS)を有意に改善することが明らかとなった。これは、無作為化臨床第Ⅲ相試験MajesTEC-3の初期結果で、報告したスペイン・サラマンカ大学病院のMaría-Victoria Mateos氏は「この相乗効果的2剤併用免疫療法は、MMの2次治療以降の新たな標準治療となる可能性がある」と述べた。MMに対するTec-Dara併用の第Ⅲ相試験での有望な結果に、発表後、会場から大きな拍手が送られた。
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ASH2025注目テーマ③「Late-Breaking Abstracts Session #3」未治療のCLL/SLLに対するピルトブルチニブ BR療法との比較でPFSを有意に改善Wojciech Jurczak(National Research Institute of Oncology, Krakow, Poland)2026.03.19未治療の慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)に対して、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬のピルトブルチニブの単剤投与が、ベンダムスチンとリツキシマブの併用(BR)療法より、無増悪生存期間(PFS)を有意に延長し、治療中に発現したgrade3以上の有害事象(TEAE)発現率もピルトブルチニブの方が低かった。これは、無作為化オープンラベル臨床第Ⅲ相試験であるBRUIN CLL-313試験の結果で、報告したポーランド・クラクフの国立腫瘍学研究所のWojciech Jurczak氏は「ピルトブルチニブの未治療CLL/SLLに対する有効性と忍容性の両面について、優れた薬剤であることが示された」と述べた。