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学会レポートCongress Report

ASH2025注目テーマ⑩ 日本からの演題「#1259」

aPL陽性または血栓症既往を有するITP患者では、
TPO受容体作動薬により血栓リスクが増加する可能性 Thrombotic risk with thrombopoietin receptor agonists in immune thrombocytopenia: Real-world evidence from a multicenter Japanese study (#1259)

吉田正宏(札幌医科大学 内科学講座 血液内科学分野)

免疫性血小板減少症(ITP)は血小板減少に伴う出血を特徴とする一方で、血栓症リスクの上昇も報告されている。ITP治療では血小板産生を促進するトロンボポエチン受容体作動薬(TPO-RA)が広く用いられているが、血栓イベントとの関連については議論がある。札幌医科大学の吉田氏らは、実臨床における新規診断ITP患者の血栓イベント発生率およびそのリスク因子を明らかにする目的で、多施設共同後方視的研究を行った。その結果、TPO受容体作動薬は、抗リン脂質抗体(aPL)陽性または血栓症既往を有するITP患者において、血栓リスクを高める可能性が示された。