血液専門医と医療関係者のための情報サイト「ヘマトパセオ」

学会レポートCongress Report

EHA2021 Virtualレポート③ Late-breaking Session #LB1902第26回欧州血液学会(EHA2021)は、2021年6月9~17日まで、昨年と同様にバーチャルミーティング形式での開催となった。新型コロナウイルスの感染が収束しないことに対応したもので、オープニングセレモニーで会長のJohn Gribbe氏(英国・Queen Mary大学)は「対面でのコミュニケーションはできないが、EHAは血液学領域の医師や研究者が情報交換する場を提供するという役割は変わらない」と述べた。
EHA2021では、会長シンポジウムやプレナリーセッション、Late-breaking Session、EHAと各国の血液学会とのジョイントシンポジウムなどの主要セッションがライブ配信され、ほとんどのオーラルセッションとe-ポスターセッションなどがオンデマンド配信された。

初発CLL/SLLへのイブルチニブとベネトクラクス
chlorambucilとオビヌツズマブの併用より有効 Fixed-Duration Ibrutinib and Venetoclax (I+V) versus Chlorambucil plus Obinutuzumab (Clb+O) for First-Line (1L) Chronic Lymphocytic Leukemia (CLL): Primary Analysis of the Phase 3 GLOW Study

Arnon Kater(Amsterdam Medical Centers, University of Amsterdam, Netherlands)

65歳以上の高齢者または腎障害などの併存疾患を有する慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)の患者に対する初回治療として、イブルチニブとベネトクラクスの併用療法は、標準治療であるchlorambucilとオビヌツズマブの併用療法に比べ、深い奏効を示し、二次治療までの期間を延長することなどが明らかになった(#LB1902)。