血液専門医と医療関係者のための情報サイト「ヘマトパセオ」

学会レポートCongress Report

EHA2025レポート⑩ 日本からの演題

ATAC-seqを用いた大規模エピジェネティック解析
によるAMLの新規分類と臨床的意義 HETEROGENEOUS TRANSCRIPTION FACTOR AND SUPER-ENHANCER DYSREGULATION IN AML REVEALED BY INTEGRATED CHROMATIN PROFILING (#S133)

越智陽太郎(京都大学大学院 医学研究科 腫瘍生物学講座)

急性骨髄性白血病(AML)は不均一な血液腫瘍である。大規模なゲノム研究によって遺伝子異常の全体像やその臨床的意義が明らかにされてきたが、遺伝的要因のみではこの不均一性を完全に説明することはできない。エピジェネティックな変化など、さらなる分子的情報を明らかにすることで、AMLの不均一性や発症機序への理解が深まるものと考えられるが、今日までに行われてきたエピジェネティック研究は、いずれも小規模なものだった。