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気鋭の群像Young Japanese Hematologist

「MDSの病態形成にHIF1Aが中心的役割」を証明
主流とは異なる目線で研究に取り組み続ける(前編)

林嘉宏(東京薬科大学 生命科学部生命医科学科 腫瘍医科学研究室 講師) 本記事は2019年掲載時点の情報に基づく内容です。ご所属は掲載当時のものを記載しております。

骨髄異形成症候群(MDS)では、数多くの遺伝子変異が同定されてきたが、その発症機序は未だ明らかとなっていない。一方で、MDSを臨床的に特徴づける主な表現型は、遺伝子異常の種類によらず共通している。東京薬科大学腫瘍医科学研究室の林嘉宏氏はここに着目し、細胞の増殖やアポトーシス、造血幹細胞や免疫細胞の制御などに関わる遺伝子群の発現を制御するHypoxia inducible factor-1α(HIF1A)が、MDSの病態形成において中心的役割を果たすことを明らかにした。「“主流”とは異なる目線で研究に取り組んだ成果。今後も人とは違うアプローチで仮説を立て検証を続けていく」と前を向く。