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最新の血液疾患解説Comments On Hematology

特集自己免疫性血液疾患(4)自己免疫性血液疾患は、自己抗体や免疫細胞、補体などが血球や凝固因子に作用し、血小板減少、溶血性貧血、血栓症、出血傾向など多様な病態を来す疾患群である。近年は病態理解の進展を背景に、診療ガイド/参照ガイドの改訂や新規薬剤の登場により、診断・治療の考え方も変化している。ここでは、TTP、AIHA、ITP、AHAの4疾患を取り上げ、診断・治療の整理と治療戦略の変化について、それぞれの領域の専門家に解説いただいた。(責任編集:張替秀郎)

後天性血友病A診療は“3本柱”の時代へ
早期診断と止血・免疫抑制・出血抑制の最適化

小川孔幸(群馬大学医学部附属病院 血液内科)

後天性血友病A(AHA)は、高齢者に多く発症し、突然の皮下出血や筋肉内出血などを契機に診断される希少な自己免疫性出血性疾患である。いったん出血すると止血しにくく、出血が拡大・遷延しやすいため、ときに致命的となる。初発時には血液内科以外の診療科を受診することも多く、疾患を想起できない場合には診断が遅れる可能性がある。従来、AHAの治療は止血治療と免疫抑制療法の2本立てであったが、近年は出血抑制治療も加わり、止血、免疫抑制、出血抑制の“3本柱”をどう組み合わせるかが重要になっている。本稿では、AHAの病態、診断・検査、ならびに新たな治療選択肢を含む治療戦略の要点を概説する。